【風】高速無料化 方法論に是非(産経新聞)

 高速道路の無料化に関し、読者の方々からたくさんのご意見をいただいている。明確に賛否を示したものだけを抽出しても、反対が賛成を大きく上回っており、受け止めは芳しくない。

 反対の根拠で目立つのは、受益者(高速道路利用者)の負担にすべきだ▽公共交通機関などの民業を圧迫する▽渋滞を引き起こす−といった意見だ。

 《マイカー所有者でも、大都市の住民は旅行でも行かない限り、恩恵を受けることができません。この一面をとっても、公平性の欠如は明白です》と、大阪府の会社員男性(42)。広島県の男性(62)も《高速道路を維持するには、莫大(ばくだい)な費用がかかります。やはり、使う人が負担するのが原則》と指摘する。

 民業圧迫に関しては、東海地方で路線バスの運転手をしているという匿名の男性からメールをいただいた。《赤字の一般路線を高速バスの黒字で埋めており、何とか運行維持に努めている》といい、《本数が少ない路線でも、お年寄りや学生さんが乗ってくれます。そこに無料化という追い打ちをかけられたら…》と不安視している。

 渋滞の悪化に関しても多くの指摘があったが、無料化賛成の方からは“反論”も寄せられた。

 ドライブが好きで、民主党が無料化を約束し、ハイブリッド車を買ったという千葉県の男性(70)は《無料化にすると道路がこむというのは正しくない。年配者や平日が休みの人は、ウイークデーに出掛けるので、土日は最近のようにこまない》と推測。

 和歌山市の男性(60)は《無期限でいつでも無料で、しかも料金所が撤廃になれば、スムーズに車は流れると考えます》。環境面についても《一般道は信号が多く、車は発車・停車を繰り返すため、排ガス量が多い。これらの車が一部高速道路に流入するでしょう。日本全体でみれば、かえってCO2は減るのかもしれない》とみている。

 無料化反対派の中にも「土日祝日千円乗り放題」のような割引制度の継続を望む声は多い。逆に賛成派では、限定的な実施に《がっかりした》という意見も目立った。不況が続く中、両者の違いは、総じて「無料化」という方法論の是非にあるようだ。(U)

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